ZURE
「ZURE」は、立体的な図面をモチーフにした実験的なバッグです。フラットな形状でありながら、箱を持ち運んでいるかのような視覚的な「ズレ」がポイント。日常が楽しくなるような、遊び心のある作品を作りたい、という想いをこめて毎日気兼ねなく使える道具に仕立てています。
平面と立体、幾何学的でありながら温もりを感じさせるデザイン、そして頼れる道具であると同時に、アートとしても楽しめる存在感。そんな、さまざまな二面性を持たせています。

道具であり、アートでもあるバッグ
バッグというのは、不思議な存在です。道具でありながら、ファッションアイテムでもある。服として纏うには少し勇気がいるようなデザインや色使いでも、アクセサリー感覚で取り入れることができる。コレクションして気分に合わせて使い分けることもできます。そしてもちろん実用的な道具としても頼りになります。
物を入れて持ち運ぶことができれば、どんな形状や大きさのものでもバッグと呼ぶことができてしまう。だからバッグを作ろうと決めた時に、表現の幅は無限にありました。この自由さに、実用的な道具としての機能性をいかに技術で融合させるか。可能性と制約の間を行き来しながら、表現の模索が始まります。
ポイントは、仕覆作家のShoko Inoueが茶道具作りや小物作りを通して培ってきた、視点や経験。素材の美しさを際立たせるために縫い目を極力隠す技。反対に、逆に潔く見せる発想。このメリハリが、使う時の所作を含めた全体としての美しさを形作ります。

手刺繍が織りなす独特の表情
ZUREシリーズの模様は、すべて手刺繍で施されています。糸の太さや量まで細やかに調整できる手刺繍は、絵の具を重ねるように質感を自在に表現することができるのが強み。機械刺繍との一番の違いです。ひと針づつ縫い進めながら、一点ごとに異なる表情を持つ唯一無二の作品に仕立てています。
特にこだわったのは、糸の質感を生かした立体感。何本もの糸を重ねることで、まるで山の稜線のようにぷっくりと盛り上がった表現を狙いました。直線的なバッグのフォルムとは対照的な、手触り感のある刺繍を施すことで、視覚的な「ズレ」というコンセプトから生まれた、遊び心あふれる表現を目指しています。

ランダムな色使いが楽しいオリジナルロゴ
バッグの内側に施したロゴも手刺繍によるものです。刺繍糸の色は、1点ずつ異なるランダムな仕様。生地の色や表面の刺繍の色、モチーフに合う色を選んでいます。
曲線的なロゴは、モノが発酵して変化する様子がモチーフです。微生物の力で膨らんだり、形が変わる有機的な様子にインスピレーションを受け、手仕事による揺らぎと重ねました。

用途に合わせて選べる3サイズ
サイズ展開はS、M、Lの3種類。ちょっとした外出時の小物入れから、サブバッグ。デイリーユースのメインバッグまでさまざまな用途に使うことができます。マチのないミニマムな構造ながら、見かけよりのたっぷりと収納できるのも、ポイントです。





- Sサイズ: 身の回りの小物を収納するのに最適なサイズです。近所へのお出かけに、サングラス、ハンカチ、財布、携帯、鍵などを入れて持ち歩くのにぴったりです。
- Mサイズ: サブバッグとして抜群の使い心地です。外出時に必要なものが一式入るほか、メインバッグに忍ばせておけば、荷物が増えた際にも活躍します。
- Lサイズ: 雑誌や本を数冊入れても余裕があり、メインバッグとしても使える大容量。フラットで体に沿う構造なので、パソコンなどの大きくて重いものを持ち運んでも、重さが気になりにくいのが特徴です。